差出人 : 山梨大学教職員組合 <kumiai@ccn.yamanashi.ac.jp>
宛先 : <all_kumiai_komon@media.yamanashi.ac.jp>
送信日時 : 2002年 7月 18日 木曜日 13:58
件名 : 組合ニュース:学長交渉議事録

組合員のみなさま、

一昨日行われました学長交渉の議事録を送付します。


平成14年度 学長交渉
日 時:平成14年 7月16日(火) 15:30〜17:15
場 所:本部第二会議室
出席者:大学側 椎貝(学長) 田丸(事務局長) 田中(総務課長) 平山(職員係係長) 平出(人事係係長)
    組合側 森田(委員長) 加藤(書記長) 木村(会計) 高橋(執行委員)

学長交渉議事

1、 再任用制度について
 組合:再任用制度について、山梨大学における実施状況及び運用基準と運用方針を説明願いたい。
 学長:現在2名おり、実際にあって話もした。
 事務局長:運用基準、方針については2月22日付の評議会で裁決され、26日付で各部署に通知してある。仕事上必要な部署に必要な人材を割り当てる。ただ、全体の職員定員数に含まれるので、新規採用への影響があり、扱いは簡単ではない。採用にあたっては職務態度・能力等で判断したい。
 総務課長:平成14年4月より運用開始された。実施にあたっては、欠員をみて受け入れることになる。対象は定年退職者で、1年を超えない範囲で採用する。
組合:再任用された場合、やはり適所におくことが望まれ、配置部署についても行き当たり的でなく計画的に配置願いたい。また、現在再任用されている職員について、職場周辺では1年雇用を前提として機能しているが、統合の関係で半年交替ということになると実務上問題が生じると思われる。
 学長:冷たいことを言う人はいない。
 事務局長:年金をもらえない状況で辞めさせることはない。

2、 男女共同参画について
 組合:男女別の職員状況表をいただいたことにまずお礼を申し上げたい。大学として改善の方向へ向かっているのは喜ばしいことだが、まだまだ問題の解決にはほど遠く、これからも努力し続ける必要があると思われる。平成14年度1月9日に出された「文部科学省 女性職員の採用・登用拡大計画」に対する山梨大学としての対応についてお聞かせ願いたい。
 学長:女性事務職員の採用率には満足しているが、教員に関しては各学部で採用しているのでアドバイスやヒントを与えることしかできない。女性教官の8%と言う数字は大学の規模から言うと少ない数字ではないが、私としては採用率を上げたいと思っている。 
組合:確かに女性事務職員の採用についてはあまり問題がない。教員については組合としてできることがあれば、対応したい。問題は昇任の方だ。主任への昇任は改善されているが、係長・専門職員がやはり不十分で現在の主任クラスがどこまで上へ行けるか、組合としても危惧しており、これからも見守ってゆきたい。そこで要望したいのは「女性職員の採用・登用拡大計画」では、「平成17年度に向けて全体として、平成13年度と比較して昇任・昇格者に占める女性の割合を2割程度以上増加させることを目標」としているが、山梨大学としては「全体として」の部分を「それぞれの役職において」と読み替えて目標としていただきたい。
 学長:個々人の能力を測ることと女性職員の昇任率を上げることは同列の問題ではないが、努力しなければならない。

組合:次に保育所の設置について大学としてはどのように考えているかお聞きしたい。
事務局長:保育所の設置にはある程度の資本が必要だ。認可保育所は甲府で需要がどれだけあるのか。無認可の保育所となると責任体制をどうするのか等々、いろいろと問題が出てくる。大学でできれば問題ないが、日本の国立大学の現状では難しい。
学長:必要は感じているが急には難しい。
組合:大学が統合など過渡的な状況にあるので、組合として今すぐに実現を強くは求めないが、統合後は看護士も加わりニーズが増えることも予想されるので、大学としても保育所の設置について引き続き検討をお願いしたい。

3、 教員養成課程の将来について

 組合:今日の複雑で深刻な教育問題への国民的な関心の高まりの中で、教員養成機能、現職教員の研修、教育問題への指導・助言など、山梨大学の教育人間科学部に対する県民の期待が高まっている。こうした県民の期待に、今後どのように大学として応えていくかについて、学長の意見を伺いたい。
 学長:確かに県民の期待はあるが、それが教員採用に直接反映されないという現実がある。山梨県で生まれ、育ち、教員になる、そういう教員が果たして山梨にとっていいのか。他との交流も必要なのではないか。
 山梨大学の教員養成課程入学者のうち県出身は30%である。全国から来るのだから、個人的にはよいことだと考えるが、山梨県の教員養成を担うという視点からは厳しい状況だろう。学部長も真剣に考えているが、県とも協議を重ね、できるだけ県民の期待に応えるようにしたい。
 事務局長:教員養成課程は他学部に比べ、学生当たりの教員数が多い。国民の税金を使っているので、一般国民が納得するのかという問題がある。
 教員養成の改革もトーンダウンしているわけではなく、大きな流れとして何とかせざるを得ない点は変わらない。小学校を教科担任制にすれば、一般学部から採用してもいいのではないかという声もある。開放性の原則も無視できない。いずれにしても、教育学部を見直す必要はある。
 県と話し合ってしっかりと進める必要がある。本学部は統合しても3学部中の1学部だから、ウエイトも大きい。学部でまずお考えになってから、大学がトータルでどうしたら良くなるかを考えればよいのではないか。
 学長:医科大との統合がなければ、教育学部改革が最大の問題だろう。統合は、教育学部にとっても大きい意味がある。医学部は、倫理や哲学教育などの分野でこちらに期待している。
 
4、 国立大学の独立行政法人化について
 組合:国立大学の独立行政法人化に対する山梨大学としての対応についてご説明願いたい。
 学長:まずは、統合をきちっとやっておくことだと思う。
 国立大学法人化については、従来の独立行政法人化が国立大学になじまないことは文部科学省も認知しており、国立大学法人化は必ずしもトップダウンの合理化計画では進まない。
 非公務員型が選択されたが、国立大学の教官はもともと公務員試験を受けなくてもよいなど、ある意味で非公務員型だったと思う。法人化後は私大のように教官と職員の区別がなくなるのではないか。
 就業規則、労働協約、労使協定などの取り決めについては、大きな大学では既にかなり進めているところもある。国大協で優秀なスタッフを集め、全体的なガイドラインを作成しているので、山梨大学としてはこの指針をモデルとしていきたい。
 組合:山梨大学の場合、自前のモデルが無理なのはよくわかる。ただ、モデルをそのまま使うわけにはいかないわけで、ローカライズする段階でいろいろな選択肢もでてくると思う。そのようなときには、教職員の意見を十分とりいれるよう要望したい。
 法人化後は中期計画による合理化への対応が迫られるなど、本来、創造的活動であるべき研究・教育を阻害するようなサバイバル的競争的環境を肥大化させないか、危惧する声もあがっている。また、今日の改革はあまりにも産業界主導が色濃く、大学に経済成長の原動力を求めているような感すらある。その中で、行き過ぎた競争、非人間的な競争に歯止めをかけるのが本来の大学の役割だと思うし、教職員組合としても教職員の労働環境をあくまでも人間的なレベルに保つべく努めなければならないと考えている。
 学長:競争の行き過ぎに対して考えなければならないのはその通りだと思う。ただ、生き残りをかけて、というのはマスコミが言い出したことで現実ではない。大学制度ができて100年たち、制度改革が必要な時期にきていることは確かだ。
 中期計画への対応はその時点でのベストの方法を考えればよい。ただ言えることは中期計画に対応できなければ長期計画にも対応できないということだ。
 これからの国立大学は私学とのすみわけをはかる上でも大学院重点化に向かうべきだと思う。また、財務会計(複式簿記)という考え方もこれからの国立大学には必要だろう。
 
5.意志決定プロセスの透明化について
 組合:このところ大学環境がめまぐるしく変わっているのは確かだが、重要な点については後々禍根を残さぬようしかるべき決定プロセスを踏み、大学構成員の意志を反映する形で決定されるべきだと考える。先の部局化をめぐる問題では、決定プロセスが極めて不透明で、大学の上層部に届くよりも新聞報道の方が早かったという事実があるが、今回はこの問題ではなく、初代学長候補者選出規定の決定プロセスを取り上げたい。この件については、組合員の中からも強い危惧の念がだされた。決定にいたるプロセスを説明願いたい。
 学長:初代学長候補者選出規定の決定プロセスのどこが不透明だというのかが、私にはわからない。
 組合:今回の決定は前段と後段があり、学部教授会で決定された前段については従来のプロセスが維持されたと思われるが、創設準備委員会から差し戻された後段のプロセスが不透明だったのではないか。学部決定がひっくり返され、しかも学部に再度戻されなかった点に問題があったのではないか。
 学長:それは違う。創設準備委員会は両大学の廃校後、新大学の発足に関しては唯一の決定機関であり、それを踏まえなければならない。選出規定を決める権利があるのは創設準備委員会なのだ。実質的にもひっくり返るような形にはならなかった。ひっくり返されたということの意味がわからない。それとは別に、学部決定が通らないということはよくあることで、2学部ならばともかく、3学部になれば、そういうこともでてくると思う。
 組合:学長の権限はこれからますます増大することと思われる。したがって、学長選挙で大学構成員の意志を反映することは極めて重要だ。危惧の背景には、外部の一委員の意見が大学の意志を覆すようなことが既成事実として残り、法人化後にも影響を及ぼすことへの不安があったのだと思う。
 学長:外部の一委員だけの意見ではない。仮に多数決で決めて12対3で大学側の意見を通すこともあるいはできたかもしれないが、それはどうだろうか。大学側としても高いレベルの判断が求められた。
 事務局長:外部委員は国民を代表しているわけで、多数決で意見を排除するのでは、その後国民を相手にすることになる。
 組合:プロセスの透明性という点で、創設準備委員会の議事録を公開していただけないか。
 事務局長:こちらとしては問題ないが、相手があるので即答はできない。
 総務課長:極めて簡単なメモ程度のものにすぎないが。
 組合:それでも構わないので、公開していただけるかどうか検討していただきたい。
 
6.その他
 組合:施設関係は統合後も組合として引き続き使えるかどうか確認したい。
 事務局長:それは新大学になってからの話で今は何とも言えない。
 組合:文部科学省の方針と推察するが、LANの使用については現時点ではむずかしいということはわかった。法人化後、労働協約で規定すれば問題ないのだろうが。ただ、組合の部屋については、一般論としてはどこの大学でもあてがわれている。制度的には10月に大学が一度廃校になるというのはわかるが、キャンパスにいる人間は同じであり、その点での継続性はあるのではないか。
 学長:理解はできるので、要望を記録には残したい。
 組合:申し送りをお願いしたい。


以上、

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